誰もその素顔を見たことがない覆面ラッパー、EsDeeKidが、初となるワールドツアーを発表した。ツアーは2026年8月23日に開幕し、12月まで続く。北米、ヨーロッパ、イギリスの12カ国以上を回る予定だ。彼のことをまだ知らないという人のために、ここでその全貌を解説する。どうやって有名になったのか、代表曲、ツアーの行き先、そして彼をさらに有名にした、あのティモシー・シャラメをめぐる騒動まで。
EsDeeKidとは何者か
EsDeeKidは、イギリス・リヴァプール出身のラッパーだ。育った公営住宅に今も住み続けている。本名も、年齢も、素顔も一切明かしておらず、公の場ではマスクやバラクラバをかぶって登場する。そのミステリアスさこそが、人々が彼に夢中になる大きな理由の一つだ。
一夜にして突然現れたわけではない。2023年に他のアーティストの曲へのフィーチャリングで初めて名前が知られ、2024年5月からは自身の楽曲をインディーズで発表し始めた。同年、シングル「Bally」が注目を集めたことで、Pitchforkは彼をブレイクアーティストの一人に選んだ。本当の意味で人気に火がついたのは2025年で、デビューミックステープ『Rebel』が2025年6月20日にリリースされ、「Phantom」や「4 Raws」といった楽曲が、彼をアンダーグラウンドの存在からその年最大級のラップ界のニュースへと押し上げた。
数字で見る人気曲トップ5
Spotifyの総再生数で見た、EsDeeKidの人気曲トップ5はこちら。
| 順位 | 曲名 | リリース日 | Spotify再生数 |
|---|---|---|---|
| 1 | 「Phantom」 | 2025年3月7日 | 3億5590万 |
| 2 | 「4 Raws」 | 2025年6月20日 | 3億3640万 |
| 3 | 「LV Sandals」 | 2025年2月6日 | 2億1790万 |
| 4 | 「Century」 | 2025年10月31日 | 2億480万 |
| 5 | 「Mist」 | 2025年6月20日 | 1億4460万 |
人気曲トップ5はすべて、約1年の間に立て続けにリリースされたもので、しかも全部2025年の作品だ。その年の初めにはまだほぼ無名だったアーティストにしては、異例のスピードだ。
ワールドツアー:どこを回るのか
EsDeeKid初のワールドツアーは2026年8月23日から12月11日まで開催される。ロンドンのAll Points Eastフェスティバルでの出演から幕を開け、その後二つのレグに分かれる。9月から10月は北米、11月から12月はヨーロッパとイギリスだ。合計で12カ国以上を回る。ツアーの締めくくりは、彼の出身地であり今も住み続けているリヴァプールでの2公演だ。
会場の規模から見て、最も多くの観客を集めそうな上位5公演はこちら。
| 順位 | 都市 | 会場 | 日付 |
|---|---|---|---|
| 1 | ロンドン、イギリス | All Points Eastフェスティバル | 2026年8月23日 |
| 2 | グラスゴー、イギリス | OVO Hydro | 2026年12月7日 |
| 3 | ダブリン、アイルランド | 3Arena | 2026年12月6日 |
| 4 | ロンドン、イギリス | OVO Arena Wembley | 2026年12月3日 |
| 5 | アムステルダム、オランダ | AFAS Live | 2026年11月30日 |
全49公演あるので、この5つ以外にもチェックする価値のある公演はたくさんある。EsDeeKid公式サイトでツアーの全日程とチケット情報を確認しよう。
え、みんな彼のことをティモシー・シャラメだと思ってた?
本当の話だ。EsDeeKidは決して素顔を見せないため、ファンには体格や身長、雰囲気くらいしか手がかりがなかった。そしてネット上の多くの人が、それはティモシー・シャラメがイギリスのドリルラッパーとして密かに二重生活を送っている証拠だと結論づけた。この説は冗談として始まった。2025年11月ごろ、あるTikTokユーザーが動画で二人の共通点を指摘し、そこから一気に拡散した。
シャラメはすぐには否定しなかった。2025年12月にラジオ番組でこの件について聞かれた際、彼はただ「すべては然るべき時に明らかになる」とだけ答え、それが事態をさらにややこしくした(あるいは、見方によっては面白くした)。
そして2025年12月19日、EsDeeKidは「4 Raws」のリミックスを発表し、そこには実際にティモシー・シャラメがラップで参加していた。ミュージックビデオではシャラメがバンダナを下ろして素顔を見せる一方、EsDeeKidは最後までマスクを外さなかった。つまり技術的には、謎は完全には解決していない。はっきりしたのは、これがEsDeeKid側が最初から仕組んでいた計画ではなかったということだ。この説を始めたのはファン自身で、それがバイラルになった後、実際に楽曲として形にすることは、無視するよりもその瞬間をうまく生かす賢い方法だった。シャラメにとっても、新作映画『Marty Supreme』の宣伝になったし、バイラルなラップのヴァースのおかげで彼について語る新しい層のファンを獲得できたのも好都合だった。
視聴:「4 Raws Remix」feat. ティモシー・シャラメ
EsDeeKid ft. ティモシー・シャラメ - 「4 Raws Remix」(オフィシャル・ミュージックビデオ)
EsDeeKidにおすすめのVibeSyncedシーン
VibeSyncedでEsDeeKidを聴いているなら、彼のサウンドに合うシーンはこちら。
- Vortex — 「Phantom」や「4 Raws」のような重いベースドロップにぴったりの、渦を巻くパーティクルのトンネル。
- Techno — 彼の歪んだ、ベースの効いたプロダクションに合わせた、グリッド状のリボンと連鎖する光の波。
- Galaxy — ビートごとに反応する脈動するパーティクルの渦。彼のダークなサウンド全般によく合う。
EsDeeKidの曲を流して、ビートに合わせて動くビジュアルを楽しもう。
アプリを起動